Black President フェラ・クティの五枚
Fela Anikulapo Kuti
1938年10月15日 - 1997年8月2日
ナイジェリアの怒れる闘士。
音楽を通じて体制と戦い続けた男です。
そんな背景とは裏腹に、彼の音楽は高揚感に溢れた、エンターテイメント性に溢れたものです。
唯一無二のスタイルを築き上げ、自らの音楽を「アフロビート」と命名。
バンドのドラム、トニー・アレンは、アフロビートの継承者として、様々なアルバムで客演しています。
[目次]
スタイル
築き上げたスタイルは、
・10分以上の長尺な楽曲
・非常にタイトなリズム隊
・序盤はサックスによるソロ
→のち、ホーンセクションが加わり、
→女性コーラス隊とボーカルによる掛け合いで絶頂を迎える、というもの
楽曲は、体が勝手に動き出してしまうような軽快さ、一緒に歌いたくなるような良質なメロディーと陽気さを併せ持っています。
作品紹介
Zombie
1976年
フェラの代表作。
表題曲は必聴。
I.T.T. (International Thief Thief)
1980年
個人的に一番好きな作品。
後半の高揚感は異常。
昇天します。
Na Poi
1972年
スタイルを確立する前のアルバム。
演奏はタイトさに欠けるが、2曲目が(私は)好き。
Live!
1971年
なぜかジンジャー・ベイカーと共演しているLIVE盤。
トニー・アレンのタイトさには及びもつかず、参加によるマジックを微塵も感じさせないという、困った作品。
けど、楽曲はコンパクトで、演奏のテンションが高く、大いに楽しめます。
Red Hot + Riot
2002年
シャーデー、ディアンジェロ、メイシー・グレイ、コモン等が参加するトリビュート盤。
フェラへの愛と敬意を感じる好盤です。
まとめ
私が彼を知ったのは、ちょうど彼が亡くなった頃。
当時、アナログがバンバン再発されていました。
彼の音楽は好きになると離れられないドラッグ性があります。
万人に勧められるような類いの音楽ではありませんが、
興味を持っていただければ幸いです。